*蛇紋岩

*〜〜蛇紋岩

我が家の狭い庭には、徘徊先で拾ってきた「石」が転がっている。

又、家の中には拾ってきた「小石」が脈絡なく置いてある。
それらの置き場所を拭き掃除する時は「石」を別の場所に移すのだが、それはそれで「石」に触れるので苦にならない。

小石ばかりの中に 唯一、「蛇紋岩(4kg)17cm×20cm」が和室に置いてある。

随分以前に、現在90歳になる親戚の伯父(はとこ関係)から頂戴したものである。
この伯父は40年前〜50年前にネパール、インド、スリランカ等の地で数年間、哲学者として、学究生活を送っていた時期があった。

その関係でかなり時代を遡る石の仏頭像なども所有しているが、私が心惹かれたのは、40、50年前にネパールの農家にあった、椰子の葉等で編んだ素朴な素朴な「水牛荷車」(10センチ位)。

水牛の素朴な小さな置物に心惹かれ、伯父も農家の人に「売ってほしい」と頼むと「お金はいらない」と言われ、貰ってきた物だという。

大多数の人は心惹かれるどころか、ガラクタ&ゴミとして見るほどの素朴さ稚拙さであるが私にとっては、伯父同様とても心惹かれる置物である。

私も以前にタイ国で買った、バナナの葉で編んだ素朴な素朴な「バッタ」(日本では笹で作る笹舟のような)は葉の色が変色してはいるがとても気に入っている。

そんな伯父の美意識を敬愛する私は、脳梗塞後遺症で文字判読しにくい箇所があるが、手紙を頂くと心弾む。