2006-01-01から1年間の記事一覧

*「硫黄島」

「硫黄島」という島名からも、遥遠な地球史・人間史の光と影が漂い、以前から関心は持っていた。 現在、第二次世界大戦最大激戦地であり日米双方の視点から描かれているという映画『硫黄島からの手紙』が公開中だ。 先月、上京時、「千鳥ヶ淵」に佇むと、以…

*「力石&磯渡り石」など見聞記

数年ぶりの東京。 【其の一】 東京国立博物館『仏像/一木にこめられた祈り(一木オールスター。百四十余軀)展を観た。 〜〜円空仏の世界〜〜 鉈彫り、自然木(立木)そのまま根も切らずウロのまま、彩色・金箔など一切していない物が多く東国的特色である…

*『蘇洞門』浴び

学びを遊びとし言語樹海を逍遥した先頃ご逝去された「白川静」著に中国の古文大家の『家訓』にある「志・恒・識あるを要す」が学問要諦とある。 私は独創性・創造性は元よりないが日常会話も咄嗟に出てこなくなってきたゾ。 最近、寝ながらのライト付き書見…

*「渦の中で」

3週間前より風邪による頭痛、発熱、いまだに咳の連続。 快復したら、京都東山鹿ケ谷にある、泉屋博古館(せんおくはっこかん)に行こうと思っていたが、来春まで改修工事のため全館休館とのこと。 中国古美術の旧財閥住友コレクションは中国に次ぐ世界的コレ…

*「石板さがし・・・」

信愛するタイ人Kご夫妻より、実話が映画化された、日本初のゾウ使いの少年の物語『星になった少年』のDVDを貸して頂いた。 K氏は、主人公の『テツムさん』ご本人に(とても好青年であったとのこと)、事故で亡くなる数ヶ月前にお会いしていたとのこと。…

*「徘徊二題」

①『大台ケ原』随分以前に、日出ヶ岳主峰の「大台ケ原」行きを計画したが、落石通行禁止で断念したことがあった。 この度、日本一年間雨量の台高山脈「大台が原」へ。 ツタウルシが紅葉しており、多雨地帯の植生相違、ミヤコザサ、ブナ・トウヒの原生林、倒木…

*「ざぶとん病」

私には「ざぶとん病」なる妙な持病がある。 発病したのは今から十数年前。 80年前位?に曾祖母が織った麻布が発端である。 母達孫の為に、種子から蒔き、育ててもらった麻糸で、想いが込められた麻布であるという。 当時は1950年より前なので「大麻禁止法」…

*「石印箱」と「石乳鉢」

月に一個を小さな小石に彫る手慰みレベルで篆刻するも、集中力なく、朱文が白文になるなど今だにうっかりミスが・・・。師の80歳超えてなお、エネルギッシュな作品の個展や輝きある表現や行動力に敬意を深くする日々。100年経っても師の奥深きダイナミック…

*「青森」

いつの頃からだろうか。 旅行用品売り場にあるメンズバックばかり愛用するようになったのは。 傘も30代位から女性物を買ったことがない。そんな出立ちで、レンタカーでの青森周遊は気温25度、「穂すすき」が美しく続く下北半島から始まった。 山容美しく清澄…

「青森」徘徊

昨日、京都に所用あり、途中、長岡京市「大山崎山荘美術館(常設展は濱田庄司、河井寛次朗展」で温もりある「舩木倭帆ガラスの器展」を観た。 次、向日市の『竹の径』では「竹穂垣」・「物集女垣」・「古墳垣」が、広〜い竹林公園を囲い、竹林の清清しい美し…

*『江南乃戰(上海事變)』本

祖父の書棚にあった『江南乃戰(上海事變)』昭和7年春出征記念/歩兵第36聯隊 昭和7年発行/印刷所:明治天皇御写真帖刊行會印刷部(ハードカバー製40頁)写真集&連隊行動概要&戦死者名簿及び写真のページを繰る。 挿絵タイトル「不眠不休」「夕の墩團」…

*回想療法!?

現在、認知症進行中の母は、50年数年前に結核に罹患、療養所生活三年間に、「死の恐怖」から不眠症となり投薬治療を受けていた。 当時から、作用機序強い薬物を服用し続け、後に統合失調症病歴アリとなり、薬物依存中毒症状へと移行。 以前は禍々しい病名で…

*合掌

NよりMさんが数日前にみまかられたとの報を戴く。 2ヶ月前のこと。 Nからの電話。 Nがお世話になった方で、癌末期でホスピス病院から戻り、点滴もしない選択をされ、自宅療養しているMさん宅にお見舞いに行きたいが一緒に来てはもらえないかとのこと。 …

*石燈籠

数年前に認知症の母を伴い奈良観光に行く車中でのこと。 母は70年前の女学校時代に修学旅行で奈良市猿沢池前の「魚佐旅館に泊まったことがある」と言い、現地に着くと確かにその旅館が現存していて、後に宿泊予約をした(2年前) 魚佐旅館に着くと、旅館…

*苅藻島

清僧といわれる明恵上人(平安時代)の高潔さを憧憬し若い頃、京都、高山寺に行った事がある。 明恵上人修行の地、和歌山県有田郡湯浅の苅藻島や鷹島で見つけた「小石」2つを終生傍らに置いていたといい、高山時に現存することもあり、行ってみたいとは思っ…

*球形

旧石器時代に「玉彫」がユーラシア大陸に出現したという。 神秘性と超自然的意味を有している「球形」。 球形美は万人が感じるところかと。 我が家の球形の陶器一輪挿し(直径10cm)の挿口は中心部ではなく、不均衡位置に一円玉サイズ。 陶土をたたき技法…

*「昭和初期の地質調査報告書」

地質学者であった大伯父が記した昭和初期の「地質調査報告書(複写)」が今日送付されてきて驚き、嬉しく、とても有難く、やはりこの事を記しておこうとキーボードの前に座っている。 この複写文書を製本体裁にし送付して下さった方については、ご迷惑がかか…

*「刻石」の一文から

寧波で発見された1167年南宋年号の「刻石」三個の遺物の一文を読んだ。『境界をまたぐ人びと(村井章介著)』日本史リブレット/山川出版社 一般教養レベル歴史知識もない私だが、マージナルマンのことは温もりある視点の村井氏著書を時折拝読していたか…

*蛇紋岩

*〜〜蛇紋岩我が家の狭い庭には、徘徊先で拾ってきた「石」が転がっている。又、家の中には拾ってきた「小石」が脈絡なく置いてある。 それらの置き場所を拭き掃除する時は「石」を別の場所に移すのだが、それはそれで「石」に触れるので苦にならない。小石…

*「原石が入った袋」

先日帰郷し、こどもの頃「水晶」をみつけた竹林に行こうと思ったが、認知症プラス全介助になった母を伴い、母の従兄(脳梗塞の後遺症で発語できず)を訪ねただけで今回もパス・・・。 その母がこどもの頃(7.80年前か!?)地質学者であった大伯父が持ち…

「竹林」

先日、親戚をもてなす為に京都で「筍会席」を食した。 確かに我が家近在の野趣味ある筍との相違は歴然であった。 京都産は「白子筍」の文字通り、透明感ある白さで柔らかく上品な味わいと言われているのはこのことか。 私は子供時代に竹林を所有していても、…

「明恵上人20行雑記」

4月末に行った、京都国立博物館『大絵巻展』では『鳥獣人物戯画』も展示されていた。 若い頃、明恵上人に惹かれ、京都の高山寺に行った時は「鳥獣人物戯画」は複製だったが、その頃は明恵上人への想いにかられ。苅藻島などで拾ってきた小さな石2つを大切に…

「台湾」

台湾には3千メートル級の山が133もあるという。 日本の10分の一位の国土に10数倍である。 台湾東部、花蓮にある大理石でできた「太魯閣渓谷」や台北、奇岩「野柳」の地を想い出すたびに「岩」「石」「地層」を求めて徘徊する私は再訪したい!!と気…

「屈原」

月に1回の「篆刻教室」で漢詩が話題になり私は過去に「屈原」の孤独感と自身を重ね関心を持ったことを想いだした。 その後も書店でタイトルに「屈原」が目に飛び込んでくると関する書物を折々に購入や図書館で借りたこともあるにはあったが深めることもなく…

「白山」

石川県の那谷寺(なたでら)は小学生時に遠足で行ったことがあるというエピソード記憶だけで、先日○十年ぶりかで訪れてみると太古の噴火の跡と伝えられている「奇岩遊仙境」などの形象記憶は全く消去されていた。 遥かに望む冬の白山の峰々は子ども心にもキ…

「加山又造展」

「加山又造」展(三回忌になるという)に行ってきた。≪大丸ミュージアム神戸≫ 六曲一隻屏風も多く水墨画表現「山」を描いた作品群からは岩脈が透視できるかのように、又、黒曜石のように鋭い作品は観る者にも冴え冴えと。入場券裏に 「現代社会に生きる人間…

土鍋幾種

この数年来の土鍋ブームは定着しているようだ。 デパートでも多種多様な用途の土鍋製品が。 「お粥はゆきひら土鍋でなければ」や「登山用品」にも拘りあった父の影響もあるのか、随分若い頃から金属鍋より、伊賀焼土鍋(ゆきひらや多種多様な土鍋)6個を使…

『パウル・ツェラーン』

随分以前、ある教員から受けた理不尽なことへの反論として、未熟な私の拙い言語力では太刀打ちできないと、「飯島耕一、ヴァレリー、エミリー・ディキンスン」等の詩文、詩句を引用して提出したことがある。 『母国語』 (飯島耕一)の作品の後半 ・・・・・…

「九鬼周造邸」

今朝、NHK「世界美術館紀行」をみていて想い出した。 私の友人Nは今4月に、来日数回の絵画修復を生業としているフランスの友人を京都に案内すると言う。 そのNと以前に銀閣寺で待ち合わせたことがある。 随分以前に私の高齢者親戚との会話の中に岡倉天…

『篆刻』

近年シュミレーション能力弱まり、ケアレスミスが多くなってきた(重篤ダァッ!)月1回の「篆刻」教室に通いだして日は浅いが、朱墨を磨る、数センチ角の石に文字を配す、彫っている時は時間の経つのが早く感じるほど集中できる。たった、1、2センチ角の石…